賃貸物件ではどこまでDIYして良いの?注意点やポイントもご紹介

賃貸物件ではどこまでDIYして良いの?

賃貸物件ではどこまでDIY

賃貸物件に住んでいると、自分の趣味や好みに合わせて部屋をアレンジしたいという気持ちが湧くこともあるでしょう。
しかし「賃貸物件ではどこまでDIYが許されているのか」、その範囲や内容について把握しておかなければなりません。
無断で改装を実施してしまうと、退去時に高額な修繕費を請求されてしまうことがあります。
本記事では、賃貸物件ではどこまでDIYして良いのか?賃貸物件でのDIYの注意点やポイントについてもご紹介していきます。

賃貸物件ではどこまでDIYして良いの?

どこまでDIYして良いの

一般的な賃貸物件の所有者は、貸主である大家さん・管理会社です。
そのため入居する借主が貸主の許可なくDIYで部屋の設備・内装を変更することは認められていません。
仮に貸主がDIYを許可した場合でも、借主には「原状回復」の義務があります。
「原状回復」とは、借主が故意または過失でつけた傷・破損が部屋にあれば、退去時に元の状態へ戻して返すというルールを指します。
「通常使用や経年劣化によって傷んだ」と考えられるものについては対象外ですが、DIYで壁に釘・ネジで穴を開けたり、内装を変えたりした場合、この原状回復の義務が生じると考えておきましょう。
つまり一般的な賃貸物件におけるDIYの可能範囲とは、「貸主の許可があり、原状回復できる範囲のこと」が前提となるのです。
ただし原状回復に関しては線引きが曖昧であり、修繕費用などの面で貸主と借主間でトラブルに発展してしまうケースもゼロではありません。
また原状回復の規定は賃貸物件ごとに異なり、DIYに関する特約が設けられている場合もあります。
「賃貸物件でDIYを楽しみたい」という場合、事前に「賃貸借契約書」や国土交通省による「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に目を通しておき、原状回復の規定に関してチェックしておくことが大切です。

賃貸物件でDIYする際のポイント

賃貸物件でDIYする際のポイント

賃貸物件でのDIYをする際には、いくつかポイントを押さえておくことが大切です。

大家さん・管理会社への相談

大きな変更を加える前に、大家さん・管理会社に相談するようにしましょう。
許可をとることによって後々起きるトラブルを避けることができます。
また許可を取る際には、書面での確認も忘れずに行うようにしましょう。

原状復帰が簡単なものを選ぶ

賃貸物件では退去時に原状復帰が求められるため、DIYは原状復帰が簡単であるものを選ぶのが良いでしょう。

安全性を確保する

DIYを行う際は安全性を最優先に考えるようにしましょう。
とくに電気工事・配管に関する作業は専門知識が必要であるため、専門知識・技術が豊富なプロにお任せすることをおすすめします。
また重い物を高い場所に固定する際は、しっかりと固定できる道具を使用して落下の危険性を避けなければなりません。

周囲への配慮

賃貸物件では隣人・下の階の住人へ配慮することも大切です。
作業中に大きな音を出さないよう注意し、作業する時間帯にも注意しましょう。
また、共用部分を使用する際はほかの住人に迷惑が掛からないように心がけてください。

賃貸物件の部屋をDIYする際の注意点

賃貸物件の部屋をDIYする

賃貸物件でDIYを行う際には、いくつかの注意点があります。
これらの注意点を守ることで、快適な住環境を作りながらトラブルを避けることができます。

大規模な変更は避ける

壁を取り壊すことや配管を変えるなどは大規模な変更となるため、大家さんや管理会社の許可が必要です。
また原状復帰が難しくなる要因の一つに、壁に穴を開けることも挙げられます。
壁に何か取り付ける場合、穴を開けない方法を選ぶようにしましょう。

原状復帰を考慮する

DIYを行う際には、常に原状復帰を念頭に置いて作業を行いましょう。
たとえば壁紙を張り替える際は、貼って剥がせるタイプのものを選ぶのがおすすめです。
床材の場合も簡単に剥がせるシートを使用すると、退去時にスムーズな原状復帰が行えます。

火災・事故などに注意する

DIYで電気工事を行うという場合、火災のリスクも考えられます。
電気工事は専門知識・技術が必要であるため、無理に自分で行うのではなく、プロの業者に依頼するようにしましょう。
またDIYの作業中に火災が発生してしまわないよう、火気の使用にも十分注意しましょう。

賃貸契約書をしっかりと確認しておく

賃貸契約書には、DIYに関するさまざまな規定が記載されていることがあります。
契約書をしっかりと確認しておくようにし、規定に従った範囲でDIYを行うことが大切です。
また契約書にDIYに関する記載がない場合でも、大家さんや管理会社には一度相談して許可を得ておくことをおすすめします。

DIYの範囲を考える

自分でできる範囲のDIYを考え、無理のない範囲で作業を行うことが大切です。
とくに高所での作業や重い物を扱うという場合、安全に作業できる環境を整えておく必要があります。
必要に応じて、家族や友人に手伝ってもらうようにしましょう。

賃貸物件におけるおすすめのDIYアイデア

おすすめのDIYアイデア

賃貸物件で実践できる、おすすめのDIYアイデアをいくつかご紹介します。

壁に貼って剥がせる壁紙・ステッカー

壁の雰囲気を変えたいという場合、貼って剥がせるタイプの壁紙・ステッカーを使用すると良いでしょう。
それにより、部屋の雰囲気を簡単に変えることができます。

突っ張り棒を使って収納スペースを確保する

突っ張り棒を使用し、収納スペースを追加で確保しましょう。
クローゼット内に突っ張り棒を設置することで、洋服をかけるスペースを増やすことができます。

フロアシートを敷く

部屋の床にフロアシートを敷くことで、部屋の雰囲気を一新させることができます。
フロアシートは簡単に剥がせるものを選ぶことで、原状復帰もスムーズに行えて便利です。

DIYが可能な「DIY賃貸」がある?

DIYが可能な「DIY賃貸」というものがあります。
この「DIY賃貸」とは、あらかじめ賃貸物件の部屋をDIYすることが認められている物件を指します。

貸主・借主間でトラブルが起きないよう、国土交通省が賃貸借契約書とは別にDIYに関するルールを設けています。
例としては、「DIY工事の申請書」「DIY工事の詳細な取り決めに関する合意書」「DIY工事の承諾書」などがあり、貸主・借主間で一つひとつの内容を確認し合わなければなりません。

「DIY賃貸」を借りる際の流れ

DIY賃貸を借りる際の大まかな流れをご紹介します。
まずは一般的な賃貸物件を探す場合と同じく、住みたい地域・エリアにある賃貸物件を検索して探します。
事前に取り組みたいDIYが明確に決まっているという場合、そのDIYを行っても問題が無い物件であるのかを大家さん・管理会社などに確認しておきましょう。
希望物件が見つかった後は賃貸借契約書を交わし、DIY工事の内容が記載された資料を用意し、承諾をもらうようにします。
退去時は大家さん・管理会社に部屋の立ち合いをしてもらうようにし、必要に応じてDIY工事を行う部分の費用精算を行います。
DIY賃貸を借りる際にはトラブルを避けるようにするためにも、どのような内容のDIYを行うかについて、大家さん・管理会社としっかり話し合うことが何よりも大切です。

おわりに

本記事では、賃貸物件ではどこまでDIYして良いのか?賃貸物件でのDIYの注意点やポイントについてもご紹介しました。
賃貸物件でのDIYは適切な方法・注意点を守ることで、自分らしい住居空間を手に入れることができます。
大家さんや管理会社とのコミュニケーションをしっかりと取るようにして、原状回復がなるべくスムーズに行えるDIYを選ぶことをおすすめします。
安全性をしっかりと確保しながら、無理のない範囲で楽しくDIYを楽しむことで、賃貸物件での生活を豊かにできることでしょう。

著者情報

賃貸住宅サービス

賃貸住宅サービス住まいのお役立ち情報編集部 株式会社グラート

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